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2007.02/11 [Sun]
ありがとう、さようならアズナブール

黒い衣装(スーツ)をまとって登場したシャルル・アズナブール・・・「あ、小さくなった」と思った(元々そんなに大きな人ではないが)。。。82歳。。。
だけど2曲、3曲と唄い進むうちにそんな事はどこかに飛んでいってしまった。声に衰えの切れ端も見当たらない、昔と変らないアズナブールがそこにいた!!
30曲近くあっただろうか、ベテランの上手さで途中ちょっと肩の力は抜く歌があっても(それがとてもエレガントに感じる)、後半に向かって声の力は増すばかりだった。
なんだか『帰り来ぬ青春』ではなく、帰ってきた青春を想い描かせる。
しかも長年人生を生きた大人の、極上の粋をあちこちにちりばめている。
何年か前に「引退はしない・・・」と宣言したはずだった。
映画は、フランソワ・トリュフォー監督の『ピアニストを撃て』’Tirez sur le Pianiste’(’60)など約60本の映画に出演したそうだ。
アズナブールが演じる主人公はいつも‘小心者‘というイメージが出来てしまったせいか、映画のアズナブールはあまり好きとはいえなかった。
が、今回思い知らされたのは、彼の歌についていえば相当なエネルギーと、かなりの頑固さがなければ、これだけの多くの作品数(作曲100曲以上)をアーティスト(エディット・ピアフ、モーリス・シュバリエ、ビング・クロスビー、レイ・チャールズ、シャーリー・バッシー、フレッド・アステア、ライザ・ミネリetc.)にも提供し、自分でも演じ続けることは(800曲とか)できないだろうと思う。
そんな想いとは別にステージのプログラムは進む。
『悲しみのベニス』・・そう、彼の歌だった、
『街角の瞳』・・後ろ向きで去っていく、
『昔気質の恋』・・そう、彼女を抱きしめるポーズで優しく踊るのだった。
『希望に満ちて』・・上着を着なおしたアズナブールに舞台の後ろからライトが当たり、これからステージに登場しようという演出。
『ラ・マンマ』『8月のパリ』『ラ・ボエーム』『コメディアン』情熱というよりも力強さを逞しさを感じた。
そして、なんだか懐かしい。。。歌い手として駆け出しの頃、アズナブールを上手に唄う数人の歌手の先輩がうらやましかった。。。その頃が私には蘇ってきた。
自分の青春を彼に重ね合わせた人もいることだろう。
ステージ上の誰よりも小さいアズナブールが、‘かわいい!’から‘もっと大人の粋を教えてほしい’‘もっと唄ってくれないの?’に変り、
‘今回が最後の来日か。。。。’と胸が熱くなった。
5000人の会場(東京国際フォーラム)が皆同じ想いとは思いません。
でも最後はおのずと全員のスタンディング・オベーションになっていました。
ありがとう、さようならアズナブール!!
追記:'ありがとう、さようなら日本公演’のタイトルに胸打たれ、なぜ? の思いのままでしたが、大野修平さん(音楽評論家)のこんな記述を発見しました。ご参考までに。
乗せられたかな...










アズナブールさん